投薬のメリットとデメリットを知る
つらい症状を和らげるお薬は、まずは疲れてしまった心と体をゆっくり休ませ、症状の改善を図るために多く使われます。抗不安剤などは耐えられないほどの不安感や緊張感を和らげてくれる効果があり、眠れるようになった、緊張で気分が悪くなることがなくなった、など、すぐに症状の緩和が実感できるケースも多くあります。
一方で、副作用の問題も軽視できません。眠くなる、ふらつきが出る、また頭痛や便秘の症状が出たり、依存性があるなど、日常生活に不便な副作用が出る場合があります。薬の効き目や副作用の出方は個人差が大きいため、最初は少しずつ、ゆっくりと量を増やしながら、効果の出方を見ていくことになります。効果が見られないときには別の薬に切り替えたり、数種類の薬を組み合わせたりして調整していくため、自分にあった調整になるまで数か月、長ければ数年かかることもあり、効果が実感できにくくなってしまうこともあります。
自分に合った治療法を選択できるクリニックを選ぼう
現在の症状や状態が投薬によって改善することは望ましいことですが、心の不調による症状は、投薬だけでは根本的な解決につながりにくいという側面があります。思ったような効果が出ない場合、再発を繰り返す場合など、投薬以外の選択肢があるのは心強いものです。臨床心理士がいるクリニックなら診療と合わせてカウンセリングを受けられます。カウンセリング等の心理療法が思うような結果を出せない場合もあるかもしれません。そんな時にも、磁気刺激療法など、薬を使わない治療法を受けられるクリニックであれば治療の幅が広がり、投薬以外の治療法を探してクリニックを行ったり来たりする必要がありません。自分の状態に一番合った治療バランスを見つけることに専心できるのも、ストレス軽減につながります。